スウエット・ロッジとは

スウェット・ロッジ
スウェット・ロッジ


スウェットロッジとは、ネイティブアメリカン・ラコタ族に伝わる儀式の一つです。文字通り、「汗の小屋」という意味ですが、ラコタ語では「イニーピー」といいます。「子宮回帰」を意味します。母なる大地の子宮であるロッジ、そこは、身体、精神、魂を浄化する聖なる空間であり、祈りの場所です。 
スウェット・ロッジは、大地に大きなお椀を伏せたような形をしています。ラコタの聖数、4か7の倍数の数の柳を使います。円を描くように地面に枝を突き刺し、たわませて交差させながら骨組みを組んで円形にして、その上から毛布をかぶせます。出入り口には、ドア代わりの覆いをかぶせ、開閉できるようになっています。ドアを閉めると、ロッジの中は、密閉された暗闇となります。まさに、大地の子宮の中に入っている状態です。そこに、真っ赤に焼いた石を運び入れて、その石に水をかけます。ものすごい蒸気が空間を満たし儀式が始まります。ロッジの中にいると、自然界の要素、土、水、火、空気を使い、大いなる存在「ワカンタカンタカシラ」とのつながりを感じ、全ての存在と一つであることを思い出させてくれます。まず、スピリットを呼ぶ歌を歌い、一人ずつ祈ります。通常、石は4回運び入れます。それは、人生をたどるプロセスだとも言われます。第1ラウンドは幼少期、第2ラウンドは青年期、第3ラウンドは壮年期、第4ラウンドは死と再生(老年期)にたとえられます。熱い蒸気が満ちる暗闇の空間は、大いなる存在のエネルギーとつながる聖なる空間であり、不必要な古い自己を手放し、新しく生まれ変わる浄化の空間なのです。儀式は、スピリットを送り返す感謝の歌を歌って終わります。儀式後、大地の子宮「イニーピー」から出てくるとき、新しい命を与えられ、私達は新しく誕生するのです。熱い暗闇の中から開放され、明るい世界に出たとき、自然界の美しさ、すばらしさ、すがすがしさを実感し、深い感動に包まれます。


スウェットに入る準備

 

50年ほど前までの日本には、自然と共存した暮らしがありました。
それぞれに宿る神を敬い人間もその自然の一部であることを感じながら生きていました。そして、朝には今日1日の無事を祈り、夜には無事であつたことに感謝の祈りをし、眠りに就いたのではないでしょうか。
 国は違ってもネイテイブの人たちも同じです。そして、スウエットロッジは彼らにとっては、命の誕生、死、自分を見失ったとき、困難に遭遇したときその時々に神とつながりを感じ祈ります。
 今、忙しい毎日を送るうちに本来の自分を見失い、自分の体の声さえも聞こえなくなっているのではないでしょうか。始めてスウエットロッジに入る人は、アルコールを控え規則正しい食事に心がけ自分の体をケアーしてください。そして、できれば少し早目に来て、自然の中でゆっくりとした時間を過ごしてください。


スウェットに入るときの服装

男性→Tシャツ・水着又はトランクス、スパッツ等
女性→Tシャツ・水着・座りやすいひざ下スカート又は巻き布
女性は伝統的に肌を露出しない服装が好ましく、ショートパンツ水着のみでの参加はご遠慮ください


スウェットに入るとき  

スウエットロッジに入るときファイヤーマン(スウエットロッジの世話をする人)にタバコを渡します。タバコはあらゆる儀式に使われスピリット(精霊)の扉を開くためといわれています。そして、スウエットロッジに入るときには、all my relationsといって入ります。すべてとつながっているという意味です。